住み替えは、いまの住まいを「売る(または引き払う)」と、次の住まいを「買う・借りる」が同時に起きるイベントです。費用の種類が多く、順序やタイミングによって手元に残るお金が変わります。ここを押さえると、住み替えを前提にした生涯コストが正しく見えてきます。
住み替えで発生する費用
売却側
- 仲介手数料
- 住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消費用・繰上返済の手続き
- 売却益が出た場合の譲渡所得税(特例で軽減される場合がある)
- 引っ越し費用
購入・賃貸側
- (購入)物件価格・頭金・登記費用・ローン手数料などの諸費用
- (賃貸)礼金・敷金・仲介手数料・火災保険料
「売り先行」と「買い先行」
- 売り先行 — 先に売って資金を確定させてから次を決める。資金計画が立てやすい反面、仮住まいが必要になることがある。
- 買い先行 — 先に次の住まいを決めてから売る。住み替えがスムーズだが、二重ローンや売却価格の不確実性というリスクがある。
売却益(手残り)を次に引き継ぐ
住み替えで最も重要なのが、売却で残った現金(手残り)を、次の住まいの原資としてどう引き継ぐかです。たとえば、ローンを完済して手元に残った資金を次の物件の頭金にあてたり、賃貸生活の原資にしたりできます。
例:40歳で購入 → 65歳で売却し、ローン完済後の手残りを確保 → その資金を引き継いで、駅近のコンパクトな賃貸へ
この「手残りの引き継ぎ」を計算に入れるかどうかで、生涯コストの結論は大きく変わります。引き継ぎを無視すると、購入の有利さを過小評価してしまいます。
税金の注意点
マイホームの売却益には譲渡所得税がかかる場合がありますが、一定の要件を満たす居住用財産の売却には特別控除などの特例が用意されています。適用には要件があるため、実際の売却前に確認しておくと安心です。
シミュレーションで考える
無料ツール イエメーター は、購入ブロックを売却した手残りを次のブロックへ自動的に引き継いで計算します。「購入 → 売却 → 賃貸」のような住み替えを1本のタイムラインで試算できるのが特徴です。考え方の全体像は 「賃貸と購入はどちらが得?生涯コストで比較する考え方」 をご覧ください。
まとめ
- 住み替えは売却側・購入(賃貸)側の両方で費用が発生する
- 「売り先行」と「買い先行」で資金計画とリスクが変わる
- 売却の手残りを次に引き継ぐ前提で生涯コストを考える
- 居住用財産の売却には税の特例があり、要件の確認が必要
※ 税制・特例は改正される場合があり、適用には要件があります。具体的な取り扱いは専門家にご確認ください。